広陵高校の中村奨成 カープが指名しないと断言できる3つの理由

地元広島出身の久しぶりのスター候補生。広陵高校の中村奨成選手である。

中村選手の高校野球全国大会での活躍は記憶に新しい。

10年ぶりの決勝戦へ駒を進めた中村選手有する広陵高校。これまで4本の本塁打を放っていた中村選手だが、決勝の舞台で2本のホームランを放ち、それまでの大会記録であった昭和60年の清原和博さんの5本塁打を抜く6本塁打を記録し、見事大会新記録の更新をやってのけたのだ。

本塁打のほかにも打点、塁打も大会新記録を更新する目覚ましい活躍。走・攻・守を兼ね備え、また、捕手という希少性の高いポジションであることからも俄然注目を集め、今ドラフト最大の目玉であった早稲田実業の清宮選手と肩を並べるほどの存在となった。

スポンサーリンク

それでもカープはドラフト指名しない

そんな逸材であれば、どの球団であっても是非とも獲得したいと思うはず。

一昔前であれば、通算2000本を放ち、首位打者の獲得経験もある元ヤクルトの古田選手や、大リーグのマリナーズでも活躍した城島選手など、球界を代表する打てる捕手が存在していたものだが、ここ最近では球界を見渡しても打てる捕手がいなくなった。そんな中、突如現れた強打の捕手。逃さない手はないと誰しもが思うだろう。

中村選手自身は地元ということもあり、カープへの憧れをにおわせるような発言をしているようだ。

ただ、カープが中村選手を指名することは無いと断言できる。前述の通り、地元出身のスター候補生である彼を何故指名しないのか、断言できるには3つの理由がある。

過去10年のドラフトで野手の1位指名はわずか1人

過去10年のドラフト1位選手を見てほしい。

2007年 高校 安部友裕 大学 篠田純平 ※分離ドラフト
2008年 岩本貴裕
2009年 今村猛

2010年 福井優也
2011年 野村祐輔
2012年 高橋大樹
2013年 大瀬良大地
2014年 野間峻祥
2015年 岡田明丈
2016年 加藤拓也

11名の1位指名選手がいるが、そのうち野手の指名は4選手。これだけ見れば野手の1位指名も十分考えられるが、実はこれには裏がある。

2007年の安部、2012年の高橋、2014年の野間の3選手は外れ、または外れ外れ1位の指名。2007年の安部は現ロッテの唐川を外しての指名、2012年の高橋は現楽天の森を外し、更に現西武の増田を外しての指名、2014年の野間は現日ハムの有原を外して指名しており、3年とも最初にカープが指名しているのは全て投手、純粋に会議1発目の野手指名に限ると2008年の岩本ただ一人なのである

ドラフト2位を見てみても野手の指名は僅かに3人。上位指名は弱点である投手を指名し、野手は下位で指名してじっくりと育てるという一貫した戦略が垣間見える

そのことからも中村選手を1位指名することは考えにくい。可能性のある2位指名についても、今年のペナントを制しているカープの指名順は、11番目、もしくは12番目となるため、その段階で中村選手が指名されていないことは考えにくい。

スポンサーリンク

同世代の有望捕手の存在

現在のカープには将来有望な捕手が目白押しだ。

2017年シーズンの最終盤に1軍デビューした期待の高卒ルーキー坂倉捕手をはじめ、控え捕手として定着しつつある磯村捕手、そして2軍で育成中の船越捕手と攻守に楽しみな若手キャッチャーが揃っている。

特に坂倉捕手は高卒ルーキーの19歳でありながら2軍で3割近くの打率を残すなど、打てる捕手としての片りんを見せており将来を渇望されている。磯村捕手、船越捕手も、それぞれ24歳、25歳と中村選手とそれほど年齢が離れていない。

このような捕手の年齢分布であるカープが、高卒の捕手に1位の指名枠を使うことは現実的ではない 。中村選手の場合、3拍子そろっているためプロ入り後のコンバートが現時点から囁かれているようだが、前述の3選手の中でも坂倉捕手、船越捕手といったところは打力も兼ね備えておりコンバートは十分考えられるため、尚更カープが中村選手に食指を伸ばすとは考えづらい。

地元出身の高卒選手は指名しない

これは眉唾ものの噂レベルの話だが、カープは広島出身の高卒選手は指名しないという通例が存在する「石橋事件」を検索すれば詳しいことは分かると思うが、過去30年あまり、カープは広島出身の高卒選手を一貫して指名していないのである

もちろん、それを覆してまで指名したいほど優れた選手であることは間違いないし、この噂の信ぴょう性も定かではないが、これまでの事実関係を踏まえると、今回特例的に中村選手を指名するだろうか。私はそうは思えない。

最後に

近年プロに入ってきたキャッチャーと比較しても、中村選手は、話題性も実績も頭一つ抜けた存在だ。日本を代表するキャッチャーになることも十分に考えられる逸材、一ファンとしては中村選手がカープのユニフォームを着ている姿を見たいという思いはある 。だからこそ自分の予想が外れてほしい気もしている。

運命のドラフト会議は10月26日だ。

2017/10/19追記

予想に反して、カープは中村捕手を今ドラフト会議で1位指名することを決定した。

異例とも言える今回の決断の理由をまとめてみたので、興味があれば見ていただきたい。

スカウト会議において、カープが広陵・中村のドラフト1位指名を決めた。 可能性が無いと思われた中村の指名宣言、それは異例づくめの事だったからだ。 何が異例なのか、そして指名決定に至った理由を考察する。


広島カープ2年連続セ界一! (洋泉社MOOK)